アルコールバーナー好きなんだけど風に弱いのがなあ、、なんかいいのないのかね?
私の好きなキャンプ用の熱源にアルコールバーナーがある。
アルコールバーナーは燃料にアルコール(エタノール)を使う熱源で、それ自体にはゴトクや折りたたみ機構など機械的な構造はなく、シンプル・軽量・頑強な道具だ。
ただし、それ自体にゴトクやフライパン、鍋が無いために、それだけでは料理を行うことはできない。料理するためには、それぞれが別途必要になるのだ。
それぞれに優れた製品が色々なアウトドアメーカーから発売されているが、違うメーカー製ということもあり、サイズが不揃いでうまくスタッキングできない問題があり収納性がよくない。
何か良いものはないのかと探したところ、私が所有しているトランギアのアルコールバーナーに純正のクッカーセットがあることがわかった。
それが「ストームクッカー」だ。
これが優れものでアルコールバーナー初心者から上級者にもおすすめだ。
今回は、そんなストームクッカーについて、この製品について知らない人のために収納から料理まで良い点・悪い点を含め画像付きで紹介したいと思う。
ストームクッカーはアルコールバーナー、クッカーとハンドル、そしてゴトク兼ウインドシールド(風防)がセットになった、トランギアが発売しているクッカーセット。1951年の誕生以来、ほぼ形を変えることなく生産が続けられている。
公式サイトより製品説明を引用
ストームクッカーは、アルコールバーナーを使い、その火力を最大に引き出すために設計されており、アルコールバーナーを固定するベースとその熱を逃がさない風防+ゴトク、バーナー、2つのポット、フタを兼ねるフライパン、そしてハンドルで構成され、軽量で未使用時にはコンパクトに収納することが可能。セットアップもしやすく、使い方を誤ったり、低温下で機能しなくなるような余分なパーツを用いていないことから、特別なケアをすることもなく長く使用することができるのも特長の一つ。
ストームクッカーの機能はシンプルで、スタンドベースに開いている穴は、バーナーへの酸素供給を増大させるために、風上に向くようにセット。引き込まれた空気は熱により上昇し、酸素が供給され高火力で安定しやすい。また、フライパンをソースパンの蓋として利用すれば、加熱に必要なエネルギーを逃すことがなく、燃料の節約にも繋がる。
次に、私が実際に数年使用して感じた良い点・悪い点を画像を含め紹介したい。
アウトドア製品は持ち運びが考慮されている物が多く、軽くて小さく作られている。しかし、各製品の規格は統一されていないため、うまくスタッキングできるものは少なく意外にコンパクトに収納できない。
その点、このストームクッカーははじめからスタッキングすることが前提で設計されているため、コンパクトに収納することができる。
前述の内容物を全て収納した状態が次の画像。
非常にコンパクトにまとまっていて、付属のベルトを締めるとガタつきを抑えることができる。
内容物を全て収納した状態から各内容物を取り出してみる。
まずは、ベルトを外す。
次に、蓋の役割をしているフライパンを外すとこんな感じ。
次に、折りたたみの銀色のツメを起こして、別売りの純正ケトルを取り出すとこんな感じ。
ソースパンは二重にスタッキングされている。
ケトルの中にはアルコールバーナーが収納できる。
ソースパンを取り出すと、風防がスタッキングされている。
切り欠きを合わせて組み立てるとこんな感じ。
真ん中にアルコールバーナーを入れるための穴が開いている。
アルコールバーナーを入れるとこんな感じ。
ちなみに風防を着けていないと、こんな感じ。
ゴトクの上にソースパン、フライパン、ケトルをセットすると、それぞれこんな感じ。
アルコールバーナーは火力が意外に強いのだが、風の影響を受けやすく燃焼が安定しづらい欠点がある。
その点、ストームクッカーはこれも考慮されていて、非常に強力な風防が付いている。元々アルコールバーナーをセットするための穴が開いており、そこにぴったりセットするとガタつきもない。
この風防は、ただ風から火を守るだけでなく、燃焼のために必要な酸素取り入れ用の空気穴が開いている。これがあることで効率的に燃焼が行われるため安定した火力が得られる。
付属のハンドルはフライパン、ソースパンを挟んで持ち運ぶことができるものだが、ソースパンなどの縁にガッチリツメが引っかかるため、水を満タンに入れたとしても、ハンドルを握ってさえいれば外れることはない。
外したい場合は、握りを開くだけなので簡単に作業できる。
これは、私が所有しているストームクッカーS・ブラックバージョンのみの機能なのだが、金属の表面に黒色のノンスティックコーティング(テフロン加工みたいな)が施されており、焦げ付きの防止や調理後の汚れ落としが容易になっている。
火力の調整がしにくいアルコールバーナーでは、焦げ付きが心配なのだが、この機能のおかげでその心配もなく、初心者でも安心して調理を行うことができるので、非常にありがたい機能だ。
ただし、少しハンドルで挟む部分は塗装が剥げてくることもあり若干気になるが、今の所、特に調理に影響がでることはない。
最後に、実際に料理してみる。
流石に室内で料理するわけにはいかないので、外に出て簡単な料理をしてみる。
今回は、ベーコンとアスパラガスの炒めものを作ってみたい。
アウトドアでの調理では燃料や手間の問題をなるべく解消するため、事前に下ごしらえを自宅でしておくと楽だ。今回はアスパラガスを切って電子レンジでチンしておいた。
アウトドアの現場では調理時には切る必要も無いし、炒め時間も短時間で済むため便利だ。
では、実際の調理に取りかかる。
前述の組み立てを終えて、アルコールバーナーの中に燃料をいれるとこんな感じ。
炒め始めはこんな感じ。まだ焦げ目は無い。
数分炒めると、こんな感じで焦げ目がつく。
アルコールバーナーの火力は蓋の開き具合で調整するのだが、全開の場合は強火で焦げ目がつきやすく、最初の1分ほど炒めたら半開の中火で調理するのがおすすめだ。
最終的に塩・コショウを振るとこんな感じで完成。
アスパラガスとミニトマトが良い発色で美味しそう。
実際に食べてみると、やはり美味しい。外で食べるとうまいなあ。。
ちなみにソースパン(鍋)で水を沸かすとこんな感じ。
5分ほどで0.5Lほどの水が湧いた。
ストームクッカーには、次のような良い点がありアルコールバーナー初心者にも上級者にもおすすめなことがわかったと思う。
このセットが一つあるだけで、色々な料理が作れるし、ソースパンやフライパンは皿代わりにもなるので、荷物を極力少なくコンパクトにしたいアウトドアでは、本当に便利!
ぜひ、みんさんもこれでアウトドア料理を楽しんでみては!
※ シルバー色の無塗装版はこちら
※ ケトル無塗装版:ブラックバージョンはもう売ってないようです